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  • 夏の涙やけ|エアコンの風、紫外線、湿気とダニ、水遊び——6〜8月に涙と皮膚が荒れる4つの候補と、確かめる順番

    青い紫陽花の前で舌を出して座るトイプードル
    この記事について

    現時点では個人的に感じた感想や意見はまだ記載しておりません!

    海外の獣医学的に涙やけをどう捉えるのかをまとめて参照した内容となります!

    これはこういうのはあった。これはどうだろう?という僕の経験則の部分はまた随時更新いたします!

    こんな人にオススメな内容
    • 夏になると涙やけが悪化する、においが強くなる
    • 目の下の皮膚が赤く、じゅくじゅくしてきた
    • エアコンの部屋にいる時間が長く、目やにが粘るようになった
    • 海や川で遊んだあと、目が赤くなった
    1. 夏に固有の候補は、4つあります
    2. 候補1:湿気とダニ——涙の量は同じでも、濡れた時間が長い
    3. 候補2:エアコンの乾いた風——涙が「減った」側を疑います
    4. 候補3:紫外線——角膜の免疫の病気が悪化します
    5. 候補4:水遊び——塩分、塩素、泥は刺激物です
    6. 猫の夏
    7. 確かめる順番
    8. 受診の目安チェックリスト
    9. 自宅でできること
    10. CLEAR WATER を使う場合の手順
    11. やってはいけないこと
    12. よくある質問
    13. まとめ
    14. 参考文献
    15. 免責事項

    夏になると涙やけが悪化する、においが強くなる。目の下の皮膚が赤く、じゅくじゅくしてきた。エアコンの部屋にいる時間が長く、目やにが粘るようになった——そう検索してこのページにたどり着いた方に向けて書いています。

    夏の涙やけについて、最初にお伝えしたいことがあります。

    夏は、涙より皮膚が主役です。 「夏に犬猫の涙が増える」ことを直接調べた研究は確認できませんでした。でも、高温多湿で濡れた皮膚が乾かないこと、ダニが最多になること、エアコンの風、紫外線、水遊び——夏に起きていることは、確かめられます。候補は4つ。それを「夏だから」で終わらせると、来年も同じことが起きます。

    海外の獣医学的な情報源と、日本の公的機関の資料を確認したうえで、順に整理します。本文で触れている資料の出典は、すべて記事末尾の参考文献に挙げています。

    先に結論だけお伝えします。

    • 高温多湿で、濡れた目の下が乾きません。 東京都の資料では、室内のダニは梅雨時に増えはじめ 7月下旬〜9月上旬に最多、増殖に60%以上の湿度が必要。涙の量は同じでも、夏は「濡れた時間」が長くなります
    • エアコンの乾いた風 が顔に当たり続ける場所では、涙の蒸発が増えます。目やにが粘るようになったら、涙が「減った」側
    • 紫外線 で悪化する角膜の免疫の病気(パンヌス)があります。目の外側のピンク色の盛り上がりと、粘る目やに
    • 水遊び の塩分・塩素・泥は、結膜の刺激物です。真水ですすいで、乾かす
    • 夏の自宅ケアは、拭くことより 乾かすこと

    夏に固有の候補は、4つあります

    真夏の木陰の芝生に伏せるシーズー

    夏の涙やけを「夏だから」で終わらせると、来年も同じことが起きます。候補を分けます。

    候補何が起きているか見え方根拠
    湿気とダニ——皮膚が荒れる濡れた皮膚が乾かず、細菌や酵母が増える。ダニのフン・死骸でかゆみ目の下が 赤く、じゅくじゅく、におう。かゆがる東京都、Banovic 2019、コーネル大学
    エアコンの乾いた風——涙が減る涙の蒸発が増え、粘る目やにが増える両目、目やにが粘る、朝に目が開きにくい米国眼科学会、コーネル大学
    紫外線——角膜の免疫の病気慢性表層性角膜炎(パンヌス)が悪化する目の外側に ピンク色の盛り上がり、粘る目やにVCA、ECVO
    水遊び——刺激物塩分、塩素、泥、微生物で結膜が刺激される水遊びの あとだけ、両目が赤いVCA

    4つのうち、いちばん多く、いちばん見過ごされやすいのが、1つ目の皮膚です。

    候補1:湿気とダニ——涙の量は同じでも、濡れた時間が長い

    雨粒のついた窓辺で伏せるフレンチブルドッグ

    涙やけの着色は毛に起きますが、夏に問題になるのは、その下の皮膚です。

    米国の獣医皮膚科専門医の解説(2019年)は、皮膚のひだの皮膚炎について、濡れて空気が通らない皮膚で細菌や酵母が増えて炎症を起こすとし、管理の中心を 「湿り気のコントロール」 としています。目の下の毛と皮膚は、涙で濡れ続けると、同じ状態になります。

    夏は、乾きません。東京都のアレルギー情報の資料は、室内のダニ(ヒョウヒダニ)について、「通常、湿度の高い梅雨時に増えはじめ、夏期の7月下旬から9月上旬に最も数が多くなります」 とし、増殖の条件は「最適温度25〜30℃、相対湿度60〜80%」で、「ダニは乾燥に弱く、増殖に60%以上の湿度が必要」 と書いています。ダニに最適な湿度は、濡れた皮膚にとっても、細菌と酵母に最適な湿度です。

    そして、ダニそのものも関わります。米国の大学の犬の専門機関(コーネル大学)のアトピー性皮膚炎の解説は、典型的なアレルゲンとして 花粉、カビ、ダニ、フケ を挙げ、アトピーの犬は顔をこすり、「涙が多く、目が赤い」アレルギー性結膜炎 をともなうとしています。夏に最多になったダニと、梅雨のカビは、かゆみの季節でもあります。

    夏に、目の下が赤く、じゅくじゅくして、においがする——それは、着色ではなく 皮膚炎 です。拭いて消すものではなく、乾かして防ぎ、荒れたら治療するものです。皮膚のシワの皮膚炎が多いブルドッグの記事に、同じ話を書いています。

    あわせて読みたい ブルドッグの涙やけと目の病気|チェリーアイ27倍・ドライアイ12倍、英国の記録が示すこと →

    候補2:エアコンの乾いた風——涙が「減った」側を疑います

    ベッドの上で眠るチワワ

    人の話から始めます。米国眼科学会(AAO)のドライアイの解説は、涙の膜を油・水・粘液の3層とし、ドライアイの原因・悪化要因として 「煙、風、とても乾いた気候の中にいること」 を挙げています。そして、「ドライアイなのに涙がたくさん出るのは奇妙に聞こえるかもしれないが、目はドライアイで刺激されると、より多くの涙を作る」。

    これは人の解説です。エアコンの風が犬猫のドライアイを起こす・悪化させることを直接調べた研究は、確認できませんでした。 ただ、犬猫の角膜も同じ3層の涙の膜で守られていて、同じ部屋にいます。エアコンの吹き出し口の下で寝る子、扇風機やサーキュレーターの風が顔に当たる場所で過ごす子は、冬の暖房と同じ条件の中にいます。

    そのうえで、犬のドライアイの話です。コーネル大学の解説では、ドライアイ(乾性角結膜炎)は涙の水の部分が十分に作られない病気で、中年の犬にもっとも多く、徴候は 粘り気のある黄色〜緑色の目やに、目の表面のつやがなくなる、目を細める、顔をこする。英国の一次診療の記録では、12歳以上の犬は3歳未満の29.44倍でした。

    もともと涙がぎりぎりだった目が、エアコンの風で蒸発が増えて保てなくなり、粘る目やにが毛について乾く。夏に「涙やけが悪化した」ように見えて、中身は「涙が減った」——シニアの犬でとくに起きやすい見え方です。見分けは、目やにが粘るか、目の表面につやがあるか。 粘る目やにが毎日出て、朝に目が開きにくそうなら、涙を「拭く」前に「測って」もらってください。

    あわせて読みたい キャバリアの涙やけ|涙が多いのではなく、足りなくなる犬種です →

    候補3:紫外線——角膜の免疫の病気が悪化します

    真昼の強い日差しの小道を歩くミニチュアダックスフンド

    夏の強い日差しの下で散歩する犬に、知っておいてほしい病気があります。

    慢性表層性角膜炎(パンヌス) は、角膜に起きる免疫の病気です。米国の大手動物病院チェーン(VCA)の解説は、「治療によってこの状態が治ることはなく、進行を止め、一部の変化を戻す可能性があるにとどまる」「パンヌスの治療は生涯にわたる」 とし、「紫外線を多く浴びる環境や、標高の高い場所で悪化しうる」 と書いています。

    進み方は、目の外側にピンク色の盛り上がりが現れ、やがて平らになって色素が沈着し、瘢痕が角膜に広がっていきます。第三眼瞼(瞬膜)が厚く腫れることが多く、粘る目やに をともないます。放置すれば失明することもあります。主に報告されているのはジャーマン・シェパードとその系統ですが、ヨーロッパの獣医眼科専門医の団体(ECVO)の手引きは、ダックスフンドのワイヤーヘアーとロングヘアーでも挙げています。

    目やにがねばつく、目の外側に色のついた盛り上がりがある、白目と黒目の境目が濁ってきた。こうしたサインが涙やけと一緒にあるなら、拭くケアの話ではありません。 散歩の時間帯を朝夕に変えることは、この病気では意味のある対策です。

    あわせて読みたい ダックスフンドの涙やけ|まぶたより先に角膜を疑う犬種です →

    候補4:水遊び——塩分、塩素、泥は刺激物です

    庭のビニールプールに入って舌を出すトイプードル

    海、川、プール、水遊び場。夏の楽しみは、結膜にとっては刺激物の集まりです。VCAの犬の結膜炎の解説は、原因のひとつに 「煙、ほこり、薬品、環境の汚染物質」などの刺激物 を挙げています。海水の塩分、プールの塩素、川の泥と微生物は、ここに入ります。

    見分けのポイントは、水遊びのあとだけ かどうかです。遊んだ日の夕方に両目がうっすら赤く、翌日には引くなら、刺激物の結膜炎です。真水で顔をすすぎ、目の周りを拭いて乾かしてください。翌日も赤い、目を細める、黄緑の目やにが出るなら、傷か感染の話で、受診です。

    もうひとつ、水遊びのあとに忘れられやすいのが、乾かすこと です。濡れた顔の毛をそのままにすれば、候補1の皮膚炎に戻ります。

    猫の夏

    畳の上で扇風機の前に寝そべるキジトラ猫

    猫でも、湿気で濡れた目の下の皮膚が荒れること、ダニやカビでかゆみが出ることは同じです。加えて、夏の猫では、来客や帰省、花火や雷の音、留守番の長さがストレスになり、ヘルペスウイルスの再発を招くことがあります。米国の大学の猫の専門機関(コーネル大学)の解説では、一生残る感染になった猫のうち最大45%が、主にストレスをきっかけに周期的にウイルスを出します。

    猫で、くしゃみ・鼻水をともなう、片目から始まった、目を細める——なら、涙やけとして拭く前に、受診してください。

    あわせて読みたい 猫の涙やけの原因|感染症のサインと受診の目安を解説 →

    確かめる順番

    夏の涙と皮膚を、次の順番で分けてください。

    1. 急に、片目、痛がる? → 夏の話ではありません。異物、角膜の傷、緑内障の可能性。当日中
    2. 目の下の皮膚が赤く、じゅくじゅく、におう? → 皮膚炎。乾かすケアと、荒れていれば治療
    3. 目やにが粘り、目の表面につやがない? → 涙が減った側。シルマー試験
    4. 目の外側にピンク色の盛り上がり、粘る目やに? → パンヌスの可能性。受診
    5. 水遊びのあとだけ、両目が赤い? → 刺激物。すすいで、拭いて、乾かす
    6. 両目で、かゆがって、体もかく? → ダニ・カビのかゆみ。かゆみの治療と室内の湿度

    犬の涙やけの原因の全体像——「増える」「出ていけない」「減る」の3つの方向——は、犬全体の記事にまとめています。

    あわせて読みたい 犬の涙やけの原因は?海外の獣医学的な根拠と受診の目安を解説 →

    春(花粉・黄砂・換毛)の涙は、別の記事に分けて書いています。夏の前から続いているなら、そちらも確かめてください。

    あわせて読みたい 春の涙やけ|スギ・ヒノキ花粉、黄砂、換毛、新生活——2〜5月に涙が増える4つの候補と、確かめる順番 →

    夏に増えたダニのフンと死骸は、秋のかゆみの原因になります。秋の記事はこちらです。

    あわせて読みたい 秋の涙やけ|換毛・秋の花粉・ダニのフンと死骸——9〜11月に涙が増える3つの候補と、確かめる順番 →

    エアコンの乾いた風と同じことが、冬は暖房で起きます。冬の記事はこちらです。

    あわせて読みたい 冬の涙やけ|暖房の乾いた風・残るダニ・寒い外気——12〜2月に「目やにが粘る」なら涙が減った側を疑ってください →

    受診の目安チェックリスト

    当日中に受診してください。

    • 急に片目を細めて、痛がっている、前足で目をこする
    • 角膜が白く濁っている、瞳孔が開いたまま、白目の奥から赤い
    • 水遊びのあと、目を強く細めて開けない

    数日以内に受診してください。

    • 目の下の皮膚が赤くただれている、においがする、毛が抜けている
    • 粘り気のある黄色〜緑色の目やにが毎日出る、朝に目が開きにくい
    • 目の外側に、色のついた盛り上がりがある。白目と黒目の境目が濁ってきた
    • 水遊びのあとの赤さが、翌日も続く
    • 両目が赤く、かゆがって、顔や体をかく
    • 猫で、くしゃみ・鼻水と一緒に涙と目やにが出ている

    自宅でできること

    夏の自宅ケアは、拭くことより 乾かすこと です。

    確認できた自宅ケアは「拭く」「乾かす」「毛を整える」の3つです。 米国の大手動物病院チェーン(VCA)の解説でも、目の周りを清潔に乾いた状態に保ち、たまった汚れを取り、目の周りの毛を短くすることが挙げられています。夏は、3つのうち「乾かす」と「毛を整える」の比重が上がります。

    • 拭いたあと、乾いたコットンで水気を取り、毛の根元まで乾いた状態にする。 指で根元を確かめてください
    • 目の下の毛は、トリマーか動物病院で短く。 短いほど、乾きます
    • 室内の湿度を60%以下に。 東京都の資料のダニ対策は、濡れた皮膚の対策でもあります。除湿機、エアコンの除湿、寝具の乾燥
    • エアコンや扇風機の風が、顔に直接当たる場所に寝床を置かない。 風の当たらない場所に、もうひとつ寝床を
    • 散歩は朝夕に。 紫外線と熱の両方を避けられます
    • 水遊びのあとは、真水で顔をすすぎ、拭いて、乾かす
    • 寝具は洗って、日光か乾燥機で乾かす。 ダニのフンと死骸を減らします

    濡れたまま放置するとどうなるかは、別の記事にまとめています。

    あわせて読みたい 涙やけはお手入れ不足で悪化!原因をわかりやすく解説! →

    CLEAR WATER を使う場合の手順

    当店の CLEAR WATER をお使いの場合は、目を細めていない・皮膚がただれていない ことを確かめてから、次の手順です。夏は、最後の「乾かす」を省かないでください。

    1. 乾いたコットンで、目の下の涙を先に押さえて取る
    2. コットンを指先大にちぎり、ひたひたになるまでスプレーする(顔に直接スプレーしない)
    3. コットンを軽く絞りながら、目頭から外側へ、毛の根元まで届くように優しく押さえて拭く
    4. 清潔なコットンで水気を拭き取り、毛の根元まで乾いた状態にする。短頭種は鼻のシワの内側まで
    5. 皮膚が赤くただれている場所は、拭かずに受診する

    着色を消すための工程ではありません。 涙が付着している時間を短くするための工程です。そして、拭いても湿度は下がらず、涙の量も変わりません。 お手入れと、原因の対策は、別の話として両方してください。

    やってはいけないこと

    赤くただれた皮膚を、ごしごし拭かないでください。 皮膚炎は、こするほど悪化します。拭くより先に受診です。

    拭いたあと、濡れたまま放置しないでください。 夏は、乾かない時間がそのまま皮膚炎の時間です。

    粘る目やにを「夏の涙やけ」として拭き続けないでください。 涙が減った側かもしれません。シルマー試験は数分で終わります。

    目の外側のピンク色の盛り上がりを、放置しないでください。 パンヌスは治らない病気ですが、進行は止められます。紫外線を避けることに意味があります。

    水遊びのあとの赤い目に、以前に処方された目薬や人間用の目薬を差さないでください。 角膜に傷がある状態でステロイドを含む目薬を使うと、治りが止まり、重い合併症を起こすことがあります。

    過酸化水素(オキシドール)を含む製品を目の周りに使わないでください。 VCAの解説が、目に入れば重い損傷を起こすと明確に警告しています。荒れた皮膚には、なおさらです。

    よくある質問

    Q. 夏に涙やけが悪化するのは、なぜですか?

    「夏に犬猫の涙が増える」ことを直接調べた研究は、確認できませんでした。ただ、夏は涙の量より 皮膚が荒れやすい 季節です。東京都の資料では、室内のダニは梅雨時に増えはじめ、7月下旬から9月上旬に最も多くなり、増殖に60%以上の湿度が必要です。涙で濡れた目の下の毛と皮膚は、高温多湿で乾かず、細菌や酵母が増えて赤くなり、においます。涙の量は同じでも、夏は「濡れた時間」が長くなります。

    Q. エアコンは、目に悪いですか?

    乾いた風が顔に当たり続ける場所では、涙の蒸発が増えます。米国眼科学会の人のドライアイの解説は、原因・悪化要因として風と乾いた気候を挙げています。エアコンの風が犬猫のドライアイを起こすことを直接調べた研究は確認できませんが、エアコンの吹き出し口の下で寝る子で、目やにが粘るようになったなら、涙が「減った」側を疑い、シルマー試験で涙の量を測ってもらってください。

    Q. 紫外線は関係がありますか?

    角膜に起きる免疫の病気「慢性表層性角膜炎(パンヌス)」は、VCAの解説で、紫外線を多く浴びる環境や標高の高い場所で悪化しうる とされています。主にジャーマン・シェパードとその系統に多く、ダックスフンドの一部の毛質でも報告されています。目の外側にピンク色の盛り上がりが現れ、粘る目やにをともないます。夏の強い日差しの下で散歩する犬で、このサインがあれば、拭くケアの話ではありません。

    Q. 海や川、プールのあとに目が赤くなります。

    塩分、塩素、泥、川の水の微生物は、結膜の刺激物です。VCAの犬の結膜炎の解説も、刺激物と環境の汚染物質を原因に挙げています。水遊びのあとは、真水で顔をすすぎ、目の周りを拭いて乾かしてください。翌日も赤い、目を細める、黄緑の目やにが出るなら、受診です。

    Q. 夏の涙やけは、拭けば良くなりますか?

    夏は、拭くことより 「乾かすこと」 が大事です。濡れた皮膚が乾かない時間が、皮膚炎を起こします。湿らせて汚れをふやかしてから押さえて取り、仕上げに乾いたコットンで水気を取り、毛の根元まで乾いた状態にしてください。皮膚がすでに赤くただれているなら、拭くより先に受診です。

    Q. 受診の目安はありますか?

    急に片目を細めて痛がる、角膜が白く濁る、は 当日中 です。目の下の皮膚が赤くただれ、においがする、毛が抜けている、目やにが粘って毎日出る、目の外側に色のついた盛り上がりがある、水遊びのあとの赤さが翌日も続く、なら数日以内に受診してください。

    まとめ

    • 夏は 涙より皮膚が主役。高温多湿で濡れた目の下が乾かず、ダニは 7月下旬〜9月上旬に最多
    • エアコンの風 で涙の蒸発が増える。目やにが粘るなら「減った」側。シルマー試験
    • 紫外線 で悪化する角膜の免疫の病気(パンヌス)。目の外側のピンク色の盛り上がりは受診
    • 水遊び の塩分・塩素・泥は刺激物。すすいで、拭いて、乾かす
    • 夏の自宅ケアは 乾かすこと。湿度60%以下、風を顔に当てない、散歩は朝夕

    拭いたあとに乾かす。夏は、そこまでが1セットです。

    参考文献

    • 室内環境対策|東京都アレルギー情報navi.(ダニの増殖時期、アレルゲン、湿度、対策についての記述)
    • Banovic F, Strzok E. Skin Fold Dermatitis (Intertrigo) in Dogs|Today’s Veterinary Practice, 2019(濡れた皮膚のひだの微生物と皮膚炎、湿り気のコントロールについての解説)
    • Atopic dermatitis (atopy)|Riney Canine Health Center, Cornell University College of Veterinary Medicine(アトピー性皮膚炎のアレルゲン、仕草、アレルギー性結膜炎についての記述)
    • What Is Dry Eye? Symptoms, Causes and Treatment|American Academy of Ophthalmology(人のドライアイの原因・悪化要因としての風と乾いた気候、刺激による涙の増加についての記述)
    • Keratoconjunctivitis Sicca (KCS) in Dogs|Riney Canine Health Center, Cornell University College of Veterinary Medicine(犬のドライアイの原因・年齢・徴候)
    • O’Neill DG, et al. Keratoconjunctivitis sicca in dogs under primary veterinary care in the UK: an epidemiological study. J Small Anim Pract. 2021. doi:10.1111/jsap.13382(年齢別のドライアイの確率)
    • Pannus in Dogs (Chronic Superficial Keratitis)|VCA Animal Hospitals(パンヌスの経過、紫外線と標高、治療が生涯にわたることについての記述)
    • ECVO Manual: Breeds 2021 – Dachshund|European College of Veterinary Ophthalmologists(ダックスフンドの毛質別のパンヌスの記載)
    • Conjunctivitis in Dogs|VCA Animal Hospitals(刺激物・環境の汚染物質による結膜炎についての記述)
    • Respiratory Infections|Cornell Feline Health Center, Cornell University College of Veterinary Medicine(猫ヘルペスウイルスの再活性化)
    • Corneal Ulcers in Dogs|VCA Animal Hospitals(ステロイドを含む目薬についての警告)
    • Eye Discharge or Epiphora in Dogs|VCA Animal Hospitals(自宅ケアと過酸化水素についての警告)

    免責事項

    本記事は一般的な情報の提供を目的としたものであり、診断ではありません。愛犬・愛猫の症状については、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。記載内容は執筆時点で確認できた情報にもとづいており、個々の犬猫に当てはまるとは限りません。目の症状は進行が早いことがあります。判断に迷う場合は、記事を読み進めるより先に動物病院へご連絡ください。

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    記事執筆者・監修者

    西尾 亮佑 西尾 亮佑
    西尾 亮佑

    【ペット業界15年以上】横浜ペットコミュニティ専門学院にてトリミング・訓練を学び、大手ペットショップ・ペットメーカーに勤務。数多くのペットショップ・トリミングサロン・動物病院を視察してきました。

    その中でペット業界の矛盾の多さや利益優先の姿勢に疑問を持ち、愛犬・愛猫の健康面を最優先に考える想いを貫くため2020年7月15日にDog&Cat CLEARを設立。愛猫21匹と愛犬2匹と暮らしながら『愛犬・愛猫の健康は飼い主が守る』を発信しています。

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