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  • 犬猫の歯磨きは「毎日」が標準|できない日の最低ラインと、回数・時間帯

    ランプの灯る夜のリビングで、歯ブラシの横に座るキジトラの猫
    この記事について

    海外の獣医学的な情報源を確認したうえで、毎日の歯磨きの「回数と時間帯」に絞って書いています!

    当店の CLEAR DENTAL の使い方も書いています!

    我が家(猫21匹・犬2匹)での実際の回し方は、随時追記していきます!

    こんな人にオススメな内容
    • 歯磨きは週に何回やればいいのか知りたい
    • 朝と夜、どちらにやるべきか迷っている
    • 1回に何分やればいいのか分からない
    • 毎日は無理。でも何もしないのは不安
    1. 自宅でできること
    2. 毎日できない日の「最低ライン」
    3. CLEAR DENTAL を使う場合の手順
    4. なぜ「毎日」なのか:歯垢が固まるまでの時間
    5. 「週1回」と「毎日」を比べた試験
    6. 時間帯:朝か、夜か
    7. 1回の長さ:片側30秒、外側だけ
    8. 受診の目安チェックリスト
    9. やってはいけないこと
    10. よくある質問
    11. まとめ
    12. 参考文献
    13. 免責事項

    歯磨きは週に何回やればいいのか。朝がいいのか、夜がいいのか。1回に何分かければいいのか——そう検索してこのページにたどり着いた方に向けて書いています。

    犬猫の歯磨きの回数について、最初にお伝えしたいことがあります。

    答えは「毎日」です。そして、毎日できない日に何をするかまで決めておくと、習慣は途切れません。 回数の話は、根性の話ではなく、歯垢が固まるまでの時間の話です。

    海外の獣医学的な情報源を確認したうえで、順に整理します。本文で触れている資料の出典は、すべて記事末尾の参考文献に挙げています。

    先に結論だけお伝えします。

    • 歯垢は 食後数時間 で付き始め、24時間 で固まり始めます。だから「毎日」に理由があります
    • 米国動物病院協会(AAHA)の手引きは、歯磨きは 毎日でなければ効果がない としています。ビーグルの対照試験でも、毎日が最も良い結果 でした
    • 時間帯は 毎日同じ時間にできるか で決めます。おすすめは 1日の最後の食事のあと
    • 1回は 片側30秒、外側だけ。合計1分で構いません
    • 毎日できない日は 「ゼロにしない」最低ライン を決めておく。当店の CLEAR DENTAL なら、フードに2〜3プッシュから

    自宅でできること

    歯ブラシを口元に当てられている柴犬

    毎日、同じ時間に、1分。 これが、この記事で伝えたいことのすべてです。

    1. 時間帯を1つに固定する。 1日の最後の食事のあと、家が静かになる時間がいちばん続きます。「気づいたときに」は、気づかない日が増えます
    2. 磨くのは外側だけ。 猫の歯磨きについてのコーネル大学の解説は、歯の内側は舌が掃除するので外側だけでよい、としています。犬も同じ考え方で構いません
    3. 片側30秒。 奥歯(上の大きな歯)と犬歯から。前歯は最後です。米国の動物病院チェーンの猫向けの解説も、片側およそ30秒を目安にしています
    4. 終わったら、必ず良いことで締める。 おやつ、声かけ、遊び。歯磨き=嫌なこと、にしないための時間です
    5. できなかった日は、最低ラインをやる。 下に書きます

    毎日できない日の「最低ライン」

    フードにスプレーするのを、座って待つ2匹の柴犬

    正直に書きます。多頭飼いの家庭ほど、全員を毎日歯ブラシで、は難しい日が出てきます。1匹でも、残業の日、体調の悪い日はあります。だから、できない日に何をするか を先に決めておきます。

    • フードやおやつに、デンタルケア用品を 2〜3プッシュ してから食べさせる
    • 指に1プッシュして、歯の表面を 1往復だけ なぞる
    • それすら無理な日は、口の周りを触って、歯ぐきの色だけ見る

    これは歯磨きの代わりではありません。翌日に歯ブラシへ戻るための、途切れさせない工夫 です。何もしない日が3日続くと、再開のハードルが上がります。1往復でも続けていれば、翌日は普通に戻れます。

    CLEAR DENTAL を使う場合の手順

    当店の CLEAR DENTAL をお使いの場合は、次の順番です。歯磨きの代わりではなく、歯ブラシに至るまでの段階と、毎日を途切れさせないための道具として お使いください。

    1. 歯ブラシが使える子は、歯ブラシに2〜3プッシュして、片側30秒ずつ磨く。これが目標の形です
    2. 歯ブラシがまだの子は、ガーゼに2〜3プッシュして、歯の外側を拭く
    3. 口を触られるのが苦手な子は、指に1プッシュして、歯をなぞる
    4. 磨けない日は、フードやおやつに2〜3プッシュ
    5. 1日の使用は 20プッシュまで を目安に。開封後は冷蔵庫で保管し、6か月以内に使い切る

    成分は、RO水、有機酸、乳酸、グレープフルーツ種子抽出物、マスティハ樹脂パウダー、フルボ酸です。研磨剤と防腐剤は使っていません。 犬も猫も歯磨き粉を吐き出せないので、最初から飲み込まれる前提で成分を決めています。歯磨きのあとに水を飲んでも構いません。

    「この商品を使えば歯磨きは要らない」という話ではありません。そのことは、別の記事にはっきり書いています。

    あわせて読みたい 歯磨きをしなくて大丈夫!そんな犬猫の歯磨き商品はありません →

    なぜ「毎日」なのか:歯垢が固まるまでの時間

    指で唇を持ち上げられても、おとなしくしているキジトラの猫

    米国の大手動物病院チェーン(VCA)の解説は、歯垢について次のように書いています。歯垢は 食事のあと数時間のうちに 歯の表面に付き始め、24時間以内に、唾液の中のミネラルと結びついて固まり始める。固まり続けたものが歯石です。

    ここが、回数の話のすべてです。歯磨きで取れるのは歯垢だけで、歯石は取れません。AAHA の歯科ケアの手引き(2019年)は、飼い主に「歯磨きで取れるのは歯垢であって歯石ではない」ことをはっきり伝えるように、と獣医師に求めています。固まる前に取る。 だから24時間に1回、つまり毎日になります。

    同じ手引きは、歯磨きの頻度について、毎日でなければ効果がない と書いています。

    「週1回」と「毎日」を比べた試験

    歯磨きのあと、ラグの上でくつろぐトイプードル

    ビーグルを使った対照試験(2015年)があります。毎日、1日おき、週1回、2週に1回の4つの頻度で28日間歯磨きをして、歯磨きをしない群と、歯垢・歯石・歯肉炎を比べた研究です。

    結果は単純でした。回数が多いほど、歯垢と歯石の付き方が少なかった。 著者らは、動物病院は飼い主に毎日の歯磨きを勧めるべきだ、と結論しています。

    猫についても同じです。VCA の猫の歯磨きの解説は、毎日が最も効果的で、週3回が最低ライン としています。コーネル大学の猫の歯科疾患の解説は、毎日の歯磨きで、ほとんどの歯の病気は防げる と書いています。4歳を超えた猫の 50〜90% に何らかの歯の病気がある、という数字と並べて読むと、毎日の意味が分かります。

    猫の口臭の裏にある病気(歯周病、歯が根元から溶ける吸収病巣、口内炎、腎臓病)は、別の記事にまとめています。

    あわせて読みたい 猫の口臭の原因|歯周病・歯が溶ける病気・口内炎・腎臓病。猫は痛みを隠します →

    時間帯:朝か、夜か

    夜のリビングで、飼い主の膝の上で眠る猫

    時間帯そのものを比べた研究は、確認できませんでした。だから、ここは獣医学ではなく 習慣の話 です。

    おすすめは 1日の最後の食事のあと です。理由は3つあります。

    • 歯垢は食後数時間で付き始めるので、最後の食事のあとに取れば、寝ている間に固まる分を減らせる
    • 夜は家が静かで、犬も猫も落ち着いていることが多い
    • 「寝る前にやること」として、飼い主の側の習慣に組み込みやすい

    ただし、朝のほうが確実にできる家庭なら、朝で構いません。毎日同じ時間にできること が、朝か夜かより大事です。時間帯が日によって変わると、犬も猫も「今から何が起きるか」を予測できず、落ち着きません。

    1回の長さ:片側30秒、外側だけ

    横向きに寝て、口元の歯が見えている柴犬

    長い歯磨きは、犬猫にも飼い主にも続きません。

    VCA の猫の歯磨きの解説は、片側およそ30秒を目安にし、コーネル大学の解説は、歯の内側は舌が掃除するので 外側の面だけ を磨けばよい、としています。歯ブラシは歯ぐきの境目に向けて45度に当てる、とも書かれています。

    つまり、上の奥歯の外側→犬歯→前歯、を片側30秒。両側で1分。 これで終わりです。10分かけて週1回より、1分を毎日のほうが、上の試験の結果どおりに良い状態を保てます。

    最初から1分できなくて構いません。1往復で終わる日があっていい。一進一退しても良い というのは、当店の商品ページにも書いていることです。

    受診の目安チェックリスト

    回数を増やす前に、受診が先の状態があります。

    数日以内に受診してください。

    • 歯ぐきが赤い、腫れている、磨くと血がにじむ
    • 口臭が強い(腐敗臭、生臭い)
    • 歯石がはっきり見える
    • 磨こうとすると、以前より強く嫌がるようになった
    • 片側だけで噛む、硬いものを避ける
    • 猫で、歯ぐきの境目にピンク色の欠けたような部分がある(歯が溶ける病気のサインのことがあります)

    当日中に受診してください。

    • 口が閉じない、よだれが垂れ続ける
    • 顔が腫れている
    • 食べたがるのに食べられない
    • 口から血が出ている

    AAHA の手引きは、すでに炎症のある歯ぐきを磨くと痛みが出て、歯磨きを嫌がるようになる と書いています。この状態で回数を増やすのは逆効果です。先に受診して、口の中が落ち着いてから、毎日に戻ります。

    やってはいけないこと

    「週末にまとめて長くやる」をしないでください。 歯垢は24時間で固まり始めます。まとめてやっても、固まった分は取れません。

    炎症がある歯ぐきを、無理に磨かないでください。 痛みを覚えた子は、口を触られること自体を嫌がるようになります。受診が先です。

    人間用の歯磨き粉を使わないでください。 犬猫は吐き出せません。問題はキシリトールなど、飲み込む前提で作られていない成分です。詳しくは別の記事に書いています。

    あわせて読みたい 犬に人間用の歯磨き粉がだめな理由|獣医学的根拠 →

    1回を長くして、嫌な記憶にしないでください。 片側30秒で切り上げる。「もう少しできそう」で終わるのが、翌日につながります。

    歯磨きのあとに叱らないでください。 歯磨きの直後に起きたことは、歯磨きと結びつきます。終わったら、必ず良いことで締めます。

    「できなかった日」を責めないでください。 責めると、再開が遠のきます。最低ラインをやって、翌日に戻れば十分です。

    よくある質問

    Q. 犬猫の歯磨きは、週に何回やればいいですか?

    毎日が答えです。AAHA の歯科ケアの手引き(2019年)は、歯磨きは毎日でなければ効果がない、としています。ビーグルの対照試験(2015年)では、毎日・1日おき・週1回・2週に1回を比べて、回数が多いほど歯垢と歯石の付き方が少なく、著者らは毎日の歯磨きを勧めています。猫についても、VCA は毎日が最も良く、最低でも週3回としています。

    Q. 朝と夜、どちらにやればいいですか?

    時間帯そのものを比べた研究は確認できませんでした。決め手は「毎日同じ時間にできるか」です。歯垢は食後数時間で付き始め、24時間で固まり始めるので、1日の最後の食事のあと、家が静かな時間に固定するのが続けやすい時間帯です。朝のほうが確実な家庭なら、朝で構いません。

    Q. 1回に何分やればいいですか?

    長くなくて構いません。VCA の猫向けの解説は、片側およそ30秒を目安にしています。磨くのは歯の外側だけで、内側は舌が掃除します。1分で終わるものを毎日、が、10分かけて週1回、より良い結果につながります。

    Q. 毎日はどうしても無理です。何もしないよりはましな方法はありますか?

    あります。ただし「歯磨きの代わり」ではなく「ゼロにしない」ための方法です。磨けない日は、フードやおやつにデンタルケア用品をスプレーする、指で歯の表面を1往復なぞるだけ、など最低ラインを決めておくと、習慣が途切れません。磨けた日に戻ったら、歯ブラシに戻ります。

    Q. 歯磨きのあとに水を飲ませても大丈夫ですか?

    犬猫用の歯磨き用品は、吐き出せない前提で飲み込める成分で作られています。当店の CLEAR DENTAL も、飲み込まれる前提で成分を決めているので、歯磨きのあとに水を飲んでも構いません。人間用の歯磨き粉は使わないでください。

    Q. 歯ぐきが赤くて、磨くと嫌がります。回数を増やせばよくなりますか?

    増やさないでください。AAHA の手引きは、すでに炎症のある歯ぐきを磨くと痛みが出て、歯磨きそのものを嫌がるようになる、と書いています。歯ぐきが赤い、口臭が強い、歯石が見える——この段階は、回数の問題ではなく受診の段階です。歯石は歯磨きでは取れません。

    まとめ

    • 歯垢は 食後数時間 で付き、24時間 で固まり始める。だから 毎日
    • AAHA の手引きは 毎日でなければ効果がない。ビーグルの対照試験でも 毎日が最も良い結果。猫は 最低でも週3回、毎日が最良
    • 時間帯は 毎日同じ時間 が条件。おすすめは 1日の最後の食事のあと
    • 1回は 片側30秒、外側だけ、合計1分
    • 毎日できない日は 最低ライン(フードにスプレー、指で1往復)で途切れさせない。翌日に歯ブラシへ戻る
    • 歯ぐきが赤い、口臭が強い、歯石が見えるなら、回数の前に 受診

    歯磨きは、気合いで続けるものではなく、時間を決めて続けるものです。毎日1分。できない日はゼロにしない。それだけで、1年後の口の中は変わります。

    参考文献

    • Plaque and Tartar Prevention in Dogs|VCA Animal Hospitals(米国の大手動物病院チェーン。歯垢が付く時間、固まる時間、毎日の歯磨き)
    • 2019 AAHA Dental Care Guidelines for Dogs and Cats — Recommending home oral hygiene and products|American Animal Hospital Association(米国動物病院協会。毎日でなければ効果がない、歯磨きで取れるのは歯垢だけ、炎症のある歯ぐきを磨くと痛みが出る)
    • Harvey C, Serfilippi L, Barnvos D. Effect of Frequency of Brushing Teeth on Plaque and Calculus Accumulation, and Gingivitis in Dogs. J Vet Dent. 2015;32(1):16-21. doi:10.1177/089875641503200102(ビーグルで歯磨きの頻度を比べた対照試験)
    • Brushing Your Cat’s Teeth|VCA Animal Hospitals(猫の歯磨き。毎日が最良、週3回が最低、片側30秒)
    • Feline Dental Disease|Cornell Feline Health Center(コーネル大学。4歳以上の猫の50〜90%に歯の病気、毎日の歯磨き、外側だけを磨く)

    免責事項

    本記事は一般的な情報の提供を目的としたものであり、診断ではありません。愛犬・愛猫の口の中の症状については、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。記載内容は執筆時点で確認できた情報にもとづいています。当店のケア用品は医薬品ではなく、病気の治療や予防を目的としたものではありません。

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    記事執筆者・監修者

    西尾 亮佑 西尾 亮佑
    西尾 亮佑

    【ペット業界15年以上】横浜ペットコミュニティ専門学院にてトリミング・訓練を学び、大手ペットショップ・ペットメーカーに勤務。数多くのペットショップ・トリミングサロン・動物病院を視察してきました。

    その中でペット業界の矛盾の多さや利益優先の姿勢に疑問を持ち、愛犬・愛猫の健康面を最優先に考える想いを貫くため2020年7月15日にDog&Cat CLEARを設立。愛猫21匹と愛犬2匹と暮らしながら『愛犬・愛猫の健康は飼い主が守る』を発信しています。

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